Nov 23, 2011

何も無くなってしまいそうで 怖いのは夜 放埓に在れば楽にもなれるのだろうか、見えぬままの風景を幾ら思い描いてみたところで 手を延ばした先には空虚を掴むばかり。恐らく私への不満を飲み込む事も出来ぬ為 無意識のうちに口にしているのだろう 此方を見つめる幽霊がモゴリモゴリと口を動かしている もう二時間もの間そうして背後に立っている。言葉の数々に意識を乱される事も急かされる事も無く 私は椅子の上で膝を立てて座り眠っていた。人の代わりに枕を抱き 椅子の上 目が覚めれば頭痛 そうして直ぐに、眠っている間に過ぎた数時間への罪悪感と焦燥感に苛まれ 机に目を向ければ何一つとして手をつけていない紙切れの山。山。幽霊が一歩、近づいて耳元で呟き始めた。溜息に掻き消され行く思考を止め 私はもう一度蹲る。

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