Sep 25, 2011

自転車に乗り近所の公園まで。ぶらんこに乗りながら上を見上げる 暗闇 星は見えない 寒さに臙脂色のパーカーの袖を伸ばす 指先は冷えていた 夜の淵をそっと撫ぜると柔らかい空気が髪を揺らした。水色の自転車 買ったばかりの時は何処へだって行ける気がしてならなかったのにな どこへも行かぬままだよ。結局。感情なんて 長続きしない どんな感情だってそう 好きも嫌いも憎いも愛おしいも そんなに差は無い 響きが少し違うだけ。何だっていいな。猫語で話せたなら今日はいい日だ。

Sep 23, 2011

仕事帰り 馴染みの猫と会話をした後 少し遠回りをして帰ろうと 家とは反対の方向へ自転車を走らせる。何となく喉が渇く気がして ふと視界に入った自動販売機にて コーラを買う 甘ったるい後味と炭酸の弾ける音 今日もお疲れ様 と頭の中で呟いた。夜道は通る人も疎らで 遠くに見える電車は一直線に光を残しながら去って行く 知らない人達がきっと ぎゅうぎゅう詰めで運ばれているのだろう。もう一度頭の中で 今度は知らない誰かへ、お疲れ様 と呟いた。飲み終わった缶を捨てる時 腕に着けている真鍮で出来た腕輪が缶にぶつかり小さく冷めた音を鳴らした。一人の夜道には不思議な程にその一音が馴染んだ様な気がした。自転車を漕ぐ。何も忘れたくない 何もかも忘れたい 遠回りしたって見慣れた道 知らない街に行ったって何もが新鮮には感じないのだろうな 慣れてしまって直ぐに飽和してしまうのだろうな いつまで背負えばいい いつになれば馬鹿になれる いつかは不感症の如く何も感じなくなれるのだろうか。パーカーの袖に触れる空気がただ冷たかった もう 直に終わりを感じる季節が来てしまう。

Sep 17, 2011

昨日は非常によく動いた日で 帰宅したのは23時頃だったのだけれどあまりに色々と動き回った所為なのか 帰宅するなり頭からつま先まで 鈍い痛みと怠さに襲われシャワーを浴びてからは毛布に潜り込み 直ぐに眠りについてしまった。朝目が覚めてからは、昨日知人から拝借したfresh!の音源を聴いていた いや、やはり仲俣さんのベースは堪らないな バンドの音自体にもただただ圧倒された。聴きながら色々な事をゆっくりと考えていた。不安も何も無いはずなのに日々が淡々と過ぎていく事。いつの間にやら口癖が "何か楽しい事ないかな" になっていた事。アクションを起こす事すら億劫な癖にさ。音楽を聴いていると考えが廻る くるりと一回りして今日もようやく一日が始まった。そういう風に毎日を迎えている。

Sep 14, 2011

夜 散歩をする 鈴虫の声や川の流れる音が良い具合に環境音楽と為る 月や空気に季節情緒を感じ 浸り 浄化して消化する作業を息抜きにする。月が顔を出す頃に憂鬱がやってくるのであれば 私はそれを水色の絵の具を以って抜かり無く塗りつぶす 朝焼けの頃に虚無がやってくるのであれば 私はそれを薄く均等に伸ばしては布団の代わりに敷く事も出来る。それ位には今、穏やかで 部屋の隅には記憶代わりに枕を置いて ベッドの上 私は毛布に指先で お休み の文字を一度だけ書く そうして昼間になればまた人ごみを上手く渡れる。ぶれない軸を手に入れるべく ゆっくりとバランス感覚を養って行く。

Sep 10, 2011

言葉とは非常に面白いもので というのも、例えばここで 書き連ねた時に誰かを思っていれば 一見不特定多数に向けている様な言葉だって 言葉の本質はその人の為の物でしか無くなる。誰がその文章を多方面から見据え分析したって 本質を分かり得るのは書き手本人と、言葉を向けられた者のみだと私は思っている。何度も言っている事なのだけれど、言葉は発すれば 途端に不特定多数に届くのだと言う事を意識しておくべき。堕落しているのであれば堕落のままに漂わせておけばいい、それを美化したいのであれば抜かり無くしっかり一作品にしてしまえ と私は思うのだけれど。

Sep 7, 2011

どうでも良い事が大切で 気にしていないふりをしたってふと思い出したりする。渋谷から帰る電車、背中の荷物の重さが半端では無くてあと20分もの間耐えられるだろうか 言葉や表情の意図 夜の電車は色々と考えが静かに浮かんでは消える。窓から見える夜の街に何千人もの人々の生活が込められていて 同じく電車に揺られている人々にだって各々の生活がある 吐き気がするよ。優しくはなれないな。

Sep 6, 2011

そういえば、今日も夢を見た 最近は夢にある一人の人間が姿を変えて出てくる。しかし夢の中の私はそれがどんな姿であろうと誰なのかが分かっていて その夢がベッドに覆い被った朝や夜中には、目が覚めてから暫くの間どうしようもない位に頭が痛くなる。今までみた中で 白いワンピースに黒髪の小さく痩せた少女の夢は特に酷く頭にこびりついていて生活の中でもふと思い出したりしているのだけれど、泣くでもなく笑うでもなく ただ私の側にいた少女は美しかった。こうして文字に起こしてしまえば虚構の様になってしまうのが少しむず痒い。
昔仲良くしていた3つ上の男の子は "明晰夢"を見る事が出来ると言っていた。何でも、夢の中でここは夢だと自覚するらしい そうすれば何だって出来るとの事(しかし 15歳くらいになり他人や日々に猜疑心を持ち始めたら何時の間にやら明晰夢を見る事が出来なくなっていたとも言っていた)。
私もそれが出来れば夢の中で名前を確認するべく呼ぶのだけれどもね 一体どんな顔をするだろう 少し驚いてからよく分かったねえ、と笑うだろうか また会うようであれば問うてみたい。話してみたい。今夜もまた 同じ人の夢を見るのだろうか。

Sep 4, 2011

上手く紡がれぬ言葉達を見かけてはううむ、と頭の中で首をかしげて唸っている。少しは楽になった様な気がしたが 気持ちは相変わらず重い為、今は原因となっている事や物を全て部屋の隅に置きっ放しにしてみたりして ふと現実を見つめれば雨音に全てがかき消される この感覚は嫌いじゃない。雨の日は匂いに敏感になる 同時に匂いによる記憶の反芻もより多くなる。思い出せと言われるでもなく ただ何かのタイミングでぼんやりと思い出す記憶は優しさと少しの淋しさを丁度良い具合に持ち合わせている様な気がする 丁度良いな 様々な感情を穏やかなまま均等に広げて見つめてみるとします そして寝る。

Sep 2, 2011

この世の中には自称変人とマイノリティが繁殖しすぎて既に飽和状態だ マイノリティがマジョリティだ 良いと思うよ、好きな音楽を書き連ねるだけの手軽で簡単な個性の主張だって 自己主張と繋がりの為のツールとしての音楽 多少悲しいけれどもしょうがないこれが時代で流行。